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年末調整 扶養控除等申告書の注意点

      2017/12/09

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税理士 土屋 賢(つちや けん)

税理士 土屋 賢(つちや けん)

代表税理士土屋税務会計事務所
東京都調布市で開業している税理士です。会社設立や資金調達、決算書作成に税務申告、税務調査対応に至るまで親切丁寧にサポートします。お問い合わせはこちらまで。

今年もあっという間で、年末調整の時期になってきました。

国税庁のホームページでも11/1に年末調整のページが公開されています。

今回は年末調整を行う上で重要書類となる「扶養控除等申告書」の注意点を見ていきます。

税務署や市区町村から提出を求められた時以外は、提出不要で会社保存しておく書類ですが、いざという時に備えて、正確に記載しましょう。

 

年末調整とは

会社(事業主)は、期中に従業員に給料を支払う際に、支給額に応じた所得税を差し引くことになっています。

しかし、期中に差し引いた所得税額については、生命保険料の所得控除額や扶養親族の増減があった場合を考慮していません。

そこで、12月末において、生命保険料控除額や扶養親族の増減を反映させた正確な所得税額を正確に計算し直す必要があるのです。

計算結果をもとに、正確な所得税額と期中の差引所得税額との差額を還付、または追加徴収を行うことを年末調整と言います。

 

扶養控除等申告書の注意点

独身の方で、障害者や寡婦(寡夫)、勤労学生に該当しない場合は、お名前、住所等の基本記載事項と配偶者の有無の欄の「無」に〇をつけてもらって、完了となります。

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控除対象配偶者や扶養親族がいる方、障害者や寡婦等に該当する場合には、A欄からD欄、住民税に関する事項について、以下の注意点に気をつけて記入してください。

 

控除対象配偶者(A欄)

配偶者控除の適用を受けられる配偶者がいる方は、「控除対象配偶者」の欄にお名前等を記入してください。

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合計所得金額(収入金額から控除額等を差し引いた金額)が38万円以下の方でないと、配偶者控除の適用はありません。

すべてのケースを挙げられませんが、下記の例を参考にしてください。

1.配偶者のパート年収が103万円以下

 (給与年収-給与所得控除額 65万円)
  103万円-65万円=38万円

2.配偶者が65歳未満で年収が公的年金のみの場合は108万円以下
 (年金収入-公的年金等控除額 70万円)
  108万円-70万円=38万円

3.配偶者が65歳以上で収入が公的年金のみの場合は158万円以下
 (年金収入-公的年金等控除額 120万円)
  158万円-120万円=38万円

※配偶者が事業専従者である場合には適用できません。

控除額は年齢に応じ、以下の金額になります。

一般の控除対象配偶者(70歳未満) 38万円
老人控除対象配偶者(70歳以上) 48万円

 

配偶者特別控除について

配偶者特別控除について合計所得金額が38万円を超えている場合で、控除対象配偶者に該当しなくても、「配偶者特別控除」として一定の控除額を受けられるケースがあります。

受けられる場合は以下の要件にすべて当てはまる場合です。

①配偶者の合計所得金額が38万円超~76万円未満であること。

②控除の適用を受ける人の合計所得金額が1千万円以下であること。

③配偶者が事業専従者でないこと。

 

記入については、扶養控除等申告書ではなく、「配偶者特別控除申告書」になります。

 

控除対象扶養親族(B欄)

控除対象扶養親族に該当する人がいる方は、「控除対象扶養親族」の欄にお名前等を記入してください。

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控除対象扶養親族に該当する場合は以下の要件にすべて当てはまる人です。

①控除の適用を受ける人と生計を一にしていること。

②合計所得金額が38万円以下であること。

③事業専従者でないこと。

④年齢が16歳以上であること。

 

控除額は以下の区分に応じます。

一般の控除対象扶養親族(16歳以上) 38万円
特定扶養親族(19歳以上23歳未満) 63万円
70歳以上の扶養親族 納税者又は配偶者の父母、祖父母等で常に同居している 58万円
上記以外 48万円

 

非居住者の扶養控除等の適用について

平成28年分扶養控除等申告書より「非居住者」の欄が追加されています。

非居住者とは、下記のいずれかに該当する方をいいます。

1.日本国内に住所を有しない人

2.日本国内に住所がなく、かつ、日本国内に引き続き居所を有している期間が1年に満たない人

該当する方を扶養している場合は、「非居住者である親族」に「〇」を付け、「生計を一にする事実」の欄に、送金等をした金額の合計額を記入します。

また、平成27年度の税制改正により、非居住者である親族にかかる扶養控除、配偶者控除又は障害者控除の適用を受ける場合には、「親族関係書類」、「送金関係書類」の添付が必要となっています。

<親族関係書類>(次のいずれかの書類)

1.戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類および国外居住親族の旅券(パスポート)の写し

2.外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類 (国外居住親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるものに限る。)

 

<送金関係書類>

1.金融機関の書類又はその写しで、その金融機関が行う為替取引により居住者から国外 居住親族に支払をしたことを明らかにする書類

2.いわゆるクレジットカード発行会社の書類又はその写しで、国外居住親族がそのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示してその国外居住親族が商品等を購入し たこと等により、その商品等の購入等の代金に相当する額の金銭をその居住者から受領した、又は受領することとなることを明らかにする書類

 

16歳未満の扶養親族

16歳未満の扶養親族がいる方は、「16歳未満の扶養親族」の欄にお名前等を記入してください。

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所得税には影響はありませんが、住民税の非課税基準額を判定する際に必要な情報となりますので、必ず記入するようにしてください。

 

記載例

扶養控除等申告書の全体的な記載例を確認したい方は、国税庁の下記ページにて公開してますで、ご確認ください。

平成30年分 給与所得者の扶養控除等申告書の記載例

 

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